
良い香りのヤマユリ
10〜11月は、ユリの球根の植え付け、
掘り上げ、植え替えの時期です。
その手順と詳細をご紹介していきます。
庭植えの場合は、2〜3年間は、植えたままでもかまいませんが、
鉢植えの場合は、用土の質が悪くなるため、
毎年植え替えるのが理想的です。
植え替えは、ユリの球根にとってはかなりの負担です。
翌年に、元気なユリの花を咲かせるために、
ポイントを押さえて手早く掘り上げ、
できるだけ球根に負担をかけないよう作業しましょう。
■掘り上げる時期
ユリの球根は一般的に10〜11月に掘り上げ、植え替えます。
ただし、10月で、まだ葉や茎が緑色をしていたら、
掘り上げるのはもう少し待ちましょう。
緑色をしているという事は、まだ光合成をしていて、
球根に養分を蓄え続けているからです。
球根の大きさは、翌年の花の大きさに比例しますので、
少しでも球根を肥大させた方が良い花が咲きます。
ただし、11月になったら、
まだ葉や茎が青々していても、掘り上げて大丈夫です。
寒さが本格的になり球根が休眠に入る前に、
下根をしっかりとのばしておくと、
翌年の株の生長が良くなります。

ユリの球根は繊細なのでていねいに扱います
■植え替え場所の準備
まず、植え替え場所の準備をしておきます。
ユリの球根は、チューリップなどの球根と異なり、
かたい表皮には、覆われていません。
そのため、たいへん乾燥に弱いのです。
掘り上げ後、すぐに植え付けられるように、
あらかじめ植え替え場所の土壌改良や、
鉢や用土を準備しておきましょう。
■球根に負担をかけない掘り上げ方
球根を掘り上げる際は、
球根を傷つけないよう、細心の注意を払います。
地際で茎を切り、球根を傷つけないよう、
株のまわりを30cm四方で、
深さも30cmくらい切り込みをつけるように、
スコップを差し込みます。
切り込んだ外側の土を取り除いて隙間を作り、
ユリ根の下にスコップを差し込んで、
土ごと全体を起こすようにして掘り上げます。
掘り上げた球根は水で優しく土を洗い流し、
球根の上から出ている上根は切り取り、
球根の下から出ている下根は、傷んでいる物のみ取り除き、
健康な下根は残します。
球根腐敗病を防ぐために薬剤で消毒し、
軽く陰干しをしたら、
球根が乾燥しないうちに手早く植え付けます。
■参考
・ユリの増やし方
・ユリ 鉢植えの花後の手入れのコツは?
・ユリの植え場所の選び方は?
・カサブランカを鉢植えで育てるコツは?
・カサブランカ 庭植えのコツは?