
鷹の爪を作ると活躍してくれます
トウガラシとシシトウは、
どちらもナス科トウガラシ属の野菜で、
辛味があるのがトウガラシ、辛味がないのがシシトウです。
とても良く似ている野菜ですので、
同じ栽培法で育てることができます。

1.苗は低温に弱いので、暖かい場所で育てます
2.ナス科の野菜との連作は避け、3〜4年はあけて栽培します
3.モザイク病予防のため、アブラムシには要注意
鷹の爪を作っておくと、漬物やカレーはもちろん、
麻婆豆腐、スパゲティーなど激辛料理に活躍しますし、
米びつの虫除けやクリスマスリースの手作りにも便利です。
一般的なシシトウ、八房などのほか、
世界一辛いといわれるハバネロや、
メキシコ料理に欠かせないハラペーニョなどを、
育てても面白いですね。
万願寺トウガラシは辛味のないシシトウで、
長さ13〜15cmと大きく、ピーマンのように肉厚になるのが特徴です。

見ているだけでも、色の変化が面白いです
■栽培管理
・タネまきと育苗
2月中旬頃、タネをまきます。
育苗箱に用土を入れ、3cm間隔にまきすじをつけ、
1〜2cm間隔でタネをまきます。
タネまきの前日から一昼夜、タネを水につけておくと、
発芽しやすくなります。
トウガラシのタネは冬にまきますが、
発芽適温は25〜30℃と高いため、
保温する必要があります。
育苗箱をプラスチック箱や衣装ケースなどに入れ、
日当たりの良い場所や室内に置くなどして、
できるだけ暖かい環境を整えましょう。
苗を購入しても良いでしょう。
発芽して本葉が出たら、2本ずつポリポットに植え替えます。
生長が良い苗を残して1本立ちさせ、
草丈15cmくらいになるまで引き続き暖かい場所で育てます。
・植え付け
5月上旬、草丈15cmくらいの頃、定植します。
日当たりと水はけの良い場所を選び、
1u当たり3kgの堆肥を混ぜ込み、
高さ20〜30cmの畝を立てます。
定植前にポリポットごと水か液肥につけてから、植え付けます。
株間30cmで、浅めに植え付けます。
元のポットの土が少し見えるくらいが目安です。
・追肥と整枝
初夏になり、草丈30〜40cmになり、花が付き始めたら、
月に2回、ぼかし肥か鶏ふんを、1mあたり一握りずつまきます。
また、一番花がついたら、主枝と勢いの良いわき芽2本を残して、
他のわき芽はかいてしまいます。
・水やり
シシトウは、水不足や肥料切れになると、
辛みが出てしまうので注意します。
シシトウやトウガラシの根は浅く張り出すため、乾きやすいです。
敷きわらを敷いたり、乾燥が続くようなら水やりをしましょう。
■収穫
シシトウは、次々と実がなるので、
実に養分を取られて株が疲れないように、
早期収穫を心掛けます。
また、一番果は残しておくと株が弱るため、
すぐに切り取ってしまいます。
トウガラシは、実が完全に赤くなったら、
株の根元から枝ごと切って収穫し、
根元を数本ずつしばり、逆さにつるして干します。
完全に乾燥させないとカビるので、しっかり乾いてから保存します。
なお、トウガラシは赤く熟す前の緑色の実も、収穫して利用できます。
■病害虫
病気は、モザイク病に注意します。
モザイク病は、アブラムシが病原菌を運ぶため、
アブラムシを見つけたら早めに防除します。
害虫では、ハダニが発生しやすいです。
ハダニは葉の裏に住み着き葉の養分を吸い、
葉に白い斑点が現れます。
実に穴が開いているときは、
タバコガの幼虫が食害した可能性が高いです。
見つけ次第取り除きます。
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